□2003年秋季東京六大学リーグ戦 戦評
2003.9.13~11.2
9月13日(土) 対 東京大学 一回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 東大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 早大 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | X | 5 |
○越智―坂本 本塁打:由田(ソロ)
<試合経過>
- [1回]
- (東大)太田三振、越智二塁打、杉岡三ゴロの間に越智三進、細川三振 (早大)田中中飛、由田三振、鳥谷四球、比嘉の初球鳥谷二盗、比嘉遊飛(東0、早0)
- [2回]
- (東大)藤熊三ゴロ、河原右飛、木曽中前安打、北野投ゴロ(早大)武内四球、米田遊ゴロの間に武内二進、坂本四球、成田投前犠打で武内三進、坂本二進、越智四球、田中四球で武内生還、由田四球で坂本生還、鳥谷左飛(東0、早2)
- [3回]
- (東大)松家三振、太田三ゴロ、越智左前安打、杉岡二塁打で越智生還、細川三振(早大)比嘉遊ゴロ、武内二塁打、米田遊内安打、坂本死球で武内三振、米田二進、成田三振、越智左前安打で武内、米田生還、(東大投手木村)、田中死球で坂本三振、越智二進、由田四ゴロ(東1、早2)
- [4回]
- (東大)藤熊三振、河原三ゴロ、木曽三振(早大)鳥谷左飛、比嘉三振、武内三振(東0、早0)
- [5回]
- (東大)北野三振、木村三振、太田三内安打、越智右前安打で大田二進、杉岡三振(早大)米田死球、坂本投前犠打で米田二進、成田三振、越智中飛(東0、早0)
- [6回]
- (東大)細川三振、藤熊四球、河原五邪飛、木曽の二球目藤熊二盗、木曽左飛(早大)田中四球、田中牽制で飛び出し憤死、由田中前安打、鳥谷右前安打で由田三進、比嘉遊ゴロで鳥谷、比嘉併殺(東0、早0)
- [7回]
- (東大)北野三内安打、木村三振、大田投前犠打で北野二進、越智投ゴロ(早大)武内四球、米田右前安打で武内二進、坂本五前犠打で武内三進、米田二進、成田投ゴロで武内本塁突くも憤死その間に米田三進、越智中飛(東0、早0)
- [8回]
- (東大)杉岡四ゴロ、細川左飛、藤熊左飛(早大)(東大投手松岡)田中投ゴロ、由田右越え本塁打、鳥谷四球(東大投手大西)比嘉の初球鳥谷二盗、比嘉の二球目鳥谷三盗、比嘉三振、武内遊飛(東0、早1)
- [9回]
- ](東大)河原三ゴロ、木曽三ゴロ、北野の代打松尾三邪飛(東0、試合終了)
<戦評>
≪「負けなし伝説」の越智に復活の兆し≫
1メートル83、83キロ。本格派の大器・越智大祐が、145~147キロの速球で東大を7安打1点に抑え、11奪三振の完投勝利で開幕戦を飾った。春、大エース・和田の後継者と期待されながら自滅した越智にとって、V4をかけた秋の開幕先発は密かに期するものがあったはず。それだけに肩に力がはいったのか、立ち上がりから速球が高めに浮いた。後半は落ち着いたものの、3回まで二塁打2本を含む毎回の4安打は、ほとんど高めの甘い球を叩かれたものだった。
この日の課題はもう一つ。一塁ベースカバーが遅いことだ。例えば5回、二死後、一塁左のボテボテに討ち取ったのに、武内が捕ったまま待たされたため内野安打。7回にも先頭の一塁ゴロを捕った武内が、空いたベースに投げられないで内野安打となった。
二年生の越智にしてみれば、復活をかけたこの日は投げるのが精一杯だったのだろう。しかし早稲田のエースになるには、守りも磨いてもらいたい。これでリーグ戦通算7勝0敗。越智の「負けなし伝説」が続けば、夢のV4が現実のものとなる。 (S34入学 生原 伸久)
9月14日(日) 対 東京大学 二回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 早大 | 3 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 15 |
| 東大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
○佐竹、大谷、宮本―坂本、島原 本塁打:武内(満塁)、米田(2ラン)
<試合経過>
- [1回]
- (早大)田中中前安打、由田の二球目捕逸で田中三進、由田四球、鳥谷の三球目由田二盗、鳥谷四球、比嘉左前安打で田中生還、由田三進、鳥谷二進、武内中犠飛で由田生還、米田の二球目鳥谷三盗、米田犠飛で鳥谷生還、坂本四球、成田四球で坂本二進、佐竹三振(東大)太田三振、越智四球、杉岡の四球目越智二盗、杉岡五ゴロ、細川三振(早3、東0)
- [2回]
- (早大)田中四球、由田の二球目田中二盗捕手悪送球で三進、由田四球、(東大投手木村)鳥谷右前安打で田中生還、由田三進、比嘉左翼線二塁打で由田生還、鳥谷三進、武内三振、米田投ゴロ、坂本中前安打で鳥谷、比嘉生還、成田三振(東大)藤熊投ゴロ、河原中前安打、木曽遊飛、北野右飛(早3、東0)
- [3回]
- (早大)佐竹投ゴロ、田中遊内安打、由田三振、鳥谷左前安打で田中二進、比嘉四球で鳥谷二進、武内右越え本塁打で田中、鳥谷、比嘉生還、米田中飛(東大)木村四球、太田三直で木村と併殺、越智右前安打、杉岡の三球目二盗、杉岡三振(早4、東0)
- [4回]
- (早大)坂本遊ゴロ、成田の代打秋山右飛、佐竹三振(東大)細川三振、藤熊三振、川原二邪飛(早0、東0)
- [5回]
- (早大)田中二塁打、由田三振、鳥谷中飛、比嘉五ゴロ(東大)木曽三振、北野三振、木村四ゴロ(早0、東0)
- [6回]
- (早大)武内四ゴロ、米田四ゴロ、坂本左前安打、坂本の代走前田将、成田の二球目前田ニ盗、成田四球、佐竹の代打遠藤の初球前田三盗、遠藤右飛(東大)(早大投手大谷、捕手島原)太田三振、越智左前安打、杉岡の投ゴロの間に越智二進、細川三邪飛(早大0、東大0)
- [7回]
- (早大)田中五ゴロ、由田三振、鳥谷四球、比嘉の三球目鳥谷二盗、比嘉右前安打で鳥谷生還、武内四球で比嘉二進、米田三ゴロ(東大)藤熊遊ゴロ、河原三振、木曽三振(早1、東0)
- [8回]
- (早大)島原死球、秋山遊ゴロで島原二塁憤死、大谷の代打是則四邪飛、田中右二塁打で秋山本塁突くも憤死(東大)早大投手宮本、北野三振、木村の代打松尾三振、太田三振(早大0、東大0)
- [9回]
- (早大)由田左飛、鳥谷右飛、比嘉中前安打、比嘉の代走伊地智、武内の初球伊地智二盗、武内中越え二塁打で伊地智生還、米田右越え本塁打で武内生還、島原四球、秋山左前安打で島原二進、宮本三振(東大)早大伊地智左翼手、吉澤三塁手、松山一塁手、越智四直、杉岡四球、細川遊ゴロで杉岡二塁で封死、藤熊三振(早3、東0)
<戦評>
≪最強の5番・武内爆発≫
不完全燃焼の第一戦とは一変した。東大の投手力が弱かったとはいえ、3回までに長短8安打で11点をもぎ取ったワンサイドゲームは、投打に収穫の多い圧勝だった。記者席や他校幹部の予想を裏切った佐竹の先発と、大谷(報徳学園卒)、宮本(関西卒)の新人リレーは、投手陣の再構築を急ぐ野村監督の戦略であり、三人三様の成果を残した。
一方、看板の強力打線にもやっと点火した。鳥谷、比嘉、武内のクリーンアップで長短8安打10打点。極めつけは3回に満塁アーチ、9回にもダメ押しの特大二塁打を飛ばした5番・武内晋一の爆発だ。
7点先行の3回、一気に試合を決めた右中間満塁アーチは、「真ん中にきた甘いスライダー」だった。「前の打席(2回)でフォークのような落ちる球を空振り三振したので、またくるだろうと変化球を待ってたんです」と武内。9回の二塁打は「低めのストレート」で、この日は4打数2安打6打点。それでも調子はベストの70%で、残りの30%は「集中力がたりない」という。
名門・智弁和歌山卒、1メートル75、85キロの二年生。スーパースター・鳥谷の陰でノビノビと打っているが、軸がぶれず、自分のミートポイントまで球をひきつける天性のバッティングセンスは抜群。守備力など課題もあるが、‘最強の5番‘は秋も健在のようだ。
(S34入学 生原 伸久)
9月27日(土) 対 法政大学 一回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 早大 | 0 | 2 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 |
| 法大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 4 |
○清水、宮本―坂本 本塁打:由田(ソロ)
<試合経過>
- [1回]
- (早大)(法大三塁我妻に変わり田中彰)田中右飛、青木宣三振、鳥谷四球、比嘉の二球目鳥谷二盗、同じく四球目三盗も憤死(法大)普久原遊ゴロ、大引右前安打、藤田啓三振、今村三振(早0、法0)
- [2回]
- (早大)比嘉右中間二塁打、武内四球、由田犠打で比嘉、武内それぞれ進塁、米田四球、坂本一飛、清水左前安打で比嘉生還、武内、米田それぞれ進塁、田中三失策で武内生還、米田清水それぞれ進塁、青木中直(法大)村上二失策、新里投前犠打も村上二塁で封死、田中彰の三球目清水悪球で新里二進、田中彰遊ゴロ、下敷領三振(早2、法0)
- [3回]
- (早大)鳥谷左飛、比嘉遊ゴロ、武内三振(法大)山下裕一ゴロ、普久原遊飛、大引三振(早0、法0)
- [4回]
- (早大)由田右越本塁打、米田遊直、坂本右邪飛、清水一ゴロ(法大)藤田啓投失策の間に二進、今村犠打で藤田啓三進、村上左前安打で藤田啓生還、新里三振、田中彰三ゴロ(早大0、法大1)
- [5回]
- (早大)田中四球、青木の三球目田中二盗、青木左中間二塁打で田中生還、(法大投手岩浅、三塁植山)鳥谷中前安打で青木生還、比嘉三邪飛、武内の二球目鳥谷二盗、武内四球、由田の一球目法大下敷領悪球で鳥谷、武内それぞれ進塁、由田四球、米田の左前安打で鳥谷生還、武内、由田それぞれ進塁、(法大投手猪子)坂本三振、清水三振(法大)植山投ゴロ、山下裕二ゴロ、普久原捕ゴロ(早3、法0)
- [6回]
- (早大)田中遊ゴロ、青木宣三振、鳥谷投ゴロ(法大)大引遊ゴロ、藤田啓二ゴロ、今村三振(早0、法0)
- [7回]
- (早大)比嘉三振、武内捕飛、由田一ゴロ(法大)村上二ゴロ、新里二ゴロ、猪子左飛(早0、法0)
- [8回]
- (早大)米田遊ゴロ、坂本左飛、清水遊内安打、田中遊ゴロで清水二封(法大)植山三振、山下裕三ゴロ、普久原二ゴロ(早0、法0)
- [9回]
- (早大)(法大三塁西川)青木四球、鳥谷左越二塁打で青木三進、比嘉三振、武内一ゴロの間に青木生還、鳥谷三進、由田遊ゴロ(法大)大引右前安打、藤田啓中前安打で大引二進、今村四球で大引、藤田啓それぞれ進塁(早大投手宮本)村上四球で大引生還、藤田啓、今村それぞれ進塁、新里左前安打で藤田啓生還、今村、村上それぞれ進塁、猪子の代打渡辺三振、西川二失策で今村生還、村上、新里それぞれ生還、山下裕三振、普久原三振(早1、法3)
<戦評>
≪危なげない戦いだった≫
イニング別の得点の積み重ねは完勝といってよかった。
但し、前半のゲームの流れをつかんだ得点には法大のミスが絡んでいた。
先制は2回。比嘉の右中間二塁打などでつかんだ一死満塁、坂本は凡退したが、投手の清水が左前にはじき返す適時打した。田中の三ゴロ失が続いて2点目を加えた。3回には由田が右翼越へソロ本塁打を打ち込んだ。
ほとんど勝負を決めた5回は、青木宣、鳥谷のタイムリー長短打、さらに法大二番手投手の制球難があって米田の左前安打などで3点を奪った。相手の乱れに付け込むのも実力のうちだが、2回と5回の攻めでよかったのは、適時打した各打者がセンター中心の打撃を心がけていたことだ。右打者は右中間、左打者は左中間方向へ引っ掛けることなくバットを振りぬいていた。
筆者は7回から記者席を離れ、ネット裏スタンドで廣岡達朗先輩と観戦した。廣岡さんが喜んでいたのは9回の鳥谷の左越二塁打だ。
「左ヒザをうまく使ってバットがスムーズに出た。良くなっている」
廣岡さんは修正しなければならないことも指摘していた。田中と坂本についてだ。
「田中は強い打球を打っているが、タマを捕らえるポイントでこねている。センター返しの意識を持てばよくなる。坂本は窮屈そうな振りになっている。ほんの少しオープンに構えるのもいいんじゃないか」
清水は完投ペースだった。先輩の和田(ダイエーホークス)を思わせる腕の振りと投球術は健在のようで心強い。9回は今季初登板の緊張からか、足の張りで降板したが、きちんと「勝ちゲーム」を作ってくれた。
(S39入学 六車 護)
9月28日(日) 対 法政大学 二回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 法大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
| 早大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | X | 3 |
○越智、宮本―坂本
<試合経過>
- [1回]
- (法大)犬童二直、西川右越本塁打、藤田啓一ゴロ、今村三振(早大)田中四球、青木宣の犠打で田中二進、鳥谷四球、比嘉遊ゴロで鳥谷と併殺(法1、早0)
- [2回]
- (法大)村上三振、新里遊ゴロ、大引三振(早大)武内三振、由田中飛、米田右前安打、坂本三失策で米田二進、越智死球で米田、坂本それぞれ進塁、田中四球で米田生還、青木二失策で坂本生還、鳥谷三振(法0、早2)
- [3回]
- (法大)松本祥三振、普久原右飛、犬童一ゴロ(早大)比嘉遊ゴロ、武内死球、由田四球で武内二進、米田捕飛、坂本の四球目松本祥悪球で武内、由田それぞれ進塁、坂本四球、越智三振(法0、早0)
- [4回]
- (法大)西川右飛、藤田啓三振、今村四球、村上三振(早大)田中中直、青木一内安打、鳥谷の三球目青木二盗、鳥谷四球、比嘉遊ゴロで青木、鳥谷それぞれ進塁、武内二ゴロ(法0、早0)
- [5回]
- (法大)新里左越本塁打、大引三振、松本祥三振、普久原投ゴロ(早大)由田四球、米田死球で由田二進、坂本三前犠打で由田、米田それぞれ進塁、(法大投手下敷領)越智の代打成田スクイズが内安打となり由田生還、米田三進、田中の五球目成田二盗、田中投ゴロで米田本塁突くも憤死、その間に成田三進、青木宣遊ゴロで田中封死(法1、早1)
- [6回]
- (法大)(早大投手宮本)犬童三振、西川二ゴロ、藤田啓二ゴロ(早大)鳥谷左前安打、比嘉の二球目鳥谷二盗、比嘉二ゴロ、武内三邪飛、由田遊ゴロ(法0、早0)
- [7回]
- (法大)今村三振、村上四球、新里の二球目捕逸で村上二進、新里三振、大引遊ゴロ(早大)米田遊飛、坂本中前安打、宮本三飛、田中中飛(法0、早0)
- [8回]
- (法大)下敷領遊飛、普久原の代打須藤三振、犬童三ゴロ(早大)青木二ゴロ、鳥谷三振、比嘉二ゴロ(法0、早0)
- [9回]
- (法大)西川三振、藤田啓遊飛、今村三振(法0、早×)
<戦評>
≪つぎは攻撃陣の奮起を期待する≫
見ていて安心できるゲームに「投打がかみ合う」という表現がある。
バッテリーを中心とした守りが、相手チームの攻めをしのぎ、攻撃陣が得点チャンスを確実にものにするゲーム運びのことだ。
ダッグアウトの指揮官・監督は、どっしりとベンチに腰を据えてゲームの推移を見ることができる。
この日の展開は、その逆。投と打がかみ合わないことおびただしい。攻撃陣のふがいなさである。
安打数はともかく、「10」の四死球で塁上が賑わった。それでいて得点は3。残塁数は「12」を記録したのだ。 こうしたとき、ベンチのさい配がポイントとなる。
2-2の同点で迎えた5回裏だ。由田、米田の四死球と坂本の送りバントで一死二、三塁の勝ち越し機をつかんだ。
法大は右の下手投げに継投した。彼は1回戦で不本意な投球をして捲土重来を期していた。気持ちがこもっていたのか、タマは伸びがあって生きていた。
野村監督が、投手の越智に替えて代打に機用した成田は、初球を見逃しのストライク、2球目は明らかに振り遅れての空振り、つぎにボール球があってカウントは2-1と追い込まれた。
ここで野村監督は決断した。スリーバント・スクイズの敢行である。打って出ては得点の可能性が低いと判断したのだろう。
成田は投前にスクイズ(記録は内野安打)を決めて決勝の1点をもぎ取った。
先発の越智は、5回までにソロ本塁打の2失点した。投球内容は悪くはなかった。だが、酷な言い方をすれば、被本塁打は、いずれも早いカウントからの不用意な球だった。
勝ち越した6回からのマウンドには宮本が立った。十分な準備を命じられていたのだろう。前日とは見違えるように落ち着いて、躍動感あふれるマウンドさばきを披露した。4イニングを1四球だけの無安打、あっぱれな投球だった。
攻撃陣は、若い2人の好投と捕手・坂本のリードに感謝しなければならない。これで負けなしの勝ち点2。次週の立大戦、攻撃陣の奮起を期待したい。
(S39入学 六車 護)
10月4日(土) 対 立教大学 一回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 立大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 4 |
| 早大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | X | 6 |
○清水、佐竹、宮本―坂本、島原
<試合経過>
- [1回]
- (立大)高橋佑一ゴロ、加藤三振、藤森慶三ゴロ(早大)田中三振、青木三ゴロ、鳥谷中飛(立0、早0)
- [2回]
- (立大)多幡三ゴロ、比嘉三振、藤木二飛(早大)比嘉左前安打、武内右前安打で比嘉二進、由田一前犠打で比嘉、武内それぞれ進塁、米田四球、坂本中飛で比嘉生還、清水遊ゴロで米田二封(立0、早0)
- [3回]
- (立大)荒井三ゴロ、横山遊ゴロ、小林遊ゴロ(早大)田中遊ゴロ、青木左飛、鳥谷二ゴロ(立0、早0)
- [4回]
- (立大)高橋佑三振、加藤三振、藤森慶遊内安打、多幡遊ゴロ(早大)比嘉三ゴロ、武内三振、由田三飛(立0、早0)
- [5回]
- (立大)比嘉左越三塁打、藤木左前安打で比嘉生還、荒井遊ゴロの間に藤木二進、横山四球、小林三振、高橋佑の代打鈴木宏遊ゴロで横山二封(早大)(立大中堅手阪長)米田遊ゴロ、坂本遊ゴロ、清水三振(立1、早0)
- [6回]
- (立大)加藤遊飛、藤森慶捕ゴロ、多幡三振(早大)田中中飛、青木一ゴロ、鳥谷四球、比嘉の三球目鳥谷二盗狙うも憤死(立0、早0)
- [7回]
- (立大)比嘉中越二塁打、藤木三振、荒井三振、横山の初球比嘉三盗で早大坂本暴投の間に比嘉生還、横山三振(早大)比嘉遊ゴロ、武内四球、由田二飛、米田三振(立1、早0)
- [8回]
- (立大)小林遊ゴロ、阪長遊内安打、加藤三前犠打で阪長二進、藤森慶遊ゴロ(早大)坂本の代打東山中前安打、東山の代走前田将、清水の代打成田の三球目前田将二盗、成田三振、田中死球、(立大投手平田)青木宣の初球、前田将、田中重盗、青木宣の左犠飛で前田将生還、田中三進、鳥谷死球、比嘉の四球目平田暴投で田中生還、鳥谷三進、比嘉四球(立大投手三村)武内四球、由田の左越二塁打で鳥谷、比嘉、武内生還(立大投手上井)米田三振(立0、早5)
- [9回]
- (立大)(早大投手佐竹)多幡四球、比嘉四球で多幡二進、藤木死球で多幡、比嘉それぞれ進塁、藤木の代走石井晃、荒井四球で多幡生還、比嘉、石井晃それぞれ進塁(早大投手宮本)横山の代打友永二ゴロで荒井と併殺、その間に比嘉生還、上井の代打福井左飛(立2、早×)
<戦評>
1点を追う早稲田が、八回に一挙5点を奪い逆転勝ち―といえば理想的な試合展開にみえるが、内容を分析すれば相手のミスに手助けを受けた辛勝といったところだ。
早稲田は二回に比嘉、武内の連打から坂本の中犠飛で先取点。先発の清水が立教打線を四回まで内野安打1本に抑えていた。ところが五回、立教の比嘉を2ストライクと追い込みながら左越え三塁打、藤木に前進守備の三塁右を抜かれ同点。七回には比嘉の中飛を野手が目測を誤り二塁打とされる。清水は落差のあるカーブで二者を三振にとり、ピンチを脱したかにみえた。だが横山の1球目に三盗をねらわれ、あわてた捕手の悪送球でリードを許した。低投だったとはいえ、三塁手も後にそらさない身を呈したプレーができなかったか―不満が残る。
劣勢を救ったのは”わき役”の二人だ。八回に代打で中前安打した東山と、この代走で二,三盗し、青木宣の浅い左犠飛で同点の本塁を射止めた前田将だ。浮き足だった立教は好投していた小林をあきらめ平田(左)、三村、上井(左)と継いだが、三村が由田に左越え二塁打を浴びた。
早稲田は九回、佐竹を送ったが、一死もとれず4四死球と乱調。いくら147キロの速球を投げてもストライクが入らなくては問題外だ。
立教に勝ちを譲られたかっこうだが、早稲田らしい「強力打線」の底力をみせてくれるのはいつになるのだろうか。強運清水はこれで13連勝。
(S27入学 増田 稔)
10月5日(日) 対 立教大学 二回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 早大 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 9 |
| 立大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
○越智、大谷―坂本、島原 本塁打:米田(ソロ)
<試合経過>
- [1回]
- (早大)田中中前安打、青木四球で田中二進、鳥谷四球で田中、青木それぞれ進塁、比嘉四球で田中生還、青木、鳥谷それぞれ進塁、(立大投手上井)武内四球で青木生還、鳥谷、比嘉それぞれ進塁、由田左翼線二塁打で鳥谷、比嘉、武内生還、(立大投手大川)米田四球、坂本三振、越智三振、田中三振(立大)阪長三振、加藤遊ゴロ、藤森慶三振(早5、立0)
- [2回]
- (早大)青木四球、青木牽制死、鳥谷中前安打、比嘉の初球鳥谷二盗、比嘉遊ゴロで鳥谷三塁突くも憤死、武内の二球目比嘉二盗、武内四球、由田左飛(立大)多幡三振、比嘉二ゴロ、友永右前安打、荒井中飛(早0、立0)
- [3回]
- (早大)米田左前安打、坂本一前犠打で米田二進、越智中飛、田中左飛(立大)横山二ゴロ、大川三振、阪長中前安打、加藤二ゴロ(早0、立0)
- [4回]
- (早大)青木三振、鳥谷右飛、比嘉一邪飛(立大)藤森慶三振、多幡三振、比嘉一ゴロ(早大0、立大0)
- [5回]
- (早大)武内四球、由田三振、米田四球で武内二進、坂本三振、越智三振(立大)友永中飛、荒井一ゴロ、横山三振(早0、立0)
- [6回]
- (早大)田中死球、青木の四球目田中二盗、青木死球、鳥谷の中前安打で田中、青木それぞれ進塁、比嘉中飛、武内三ゴロで田中本塁突くも憤死、由田中飛(立大)大川二邪飛、阪長三振、加藤死球、藤森慶の代打高橋佑三振(早0、立0)
- [7回]
- (早大)米田左越本塁打、坂本一邪飛、越智右飛、田中遊飛(立大)多幡一邪飛、比嘉左飛、友永遊飛(早1、立0)
- [8回]
- (早大)青木左前安打、鳥谷四球で青木二進、比嘉三振、武内の中前安打で青木生還、鳥谷二進、由田中前安打で鳥谷生還、武内三振、米田中犠飛で武内生還、坂本の代打東山の二球目悪球で由田二進、東山一ゴロ(立大)(早大捕手島原)荒井の代打手塚三振、横山の代打嶋田三振、大川の代打出口三振(早3、立0)
- [9回]
- (早大)(立大投手徳、遊撃手岩永、捕手藤村)越智の代打成田右飛、田中三ゴロ、青木一ゴロ(立大)(早大投手大谷)阪長三振(早大左翼手永守、三塁手吉澤)加藤三振、高橋佑中飛(早0、立0)
<戦評>
≪越智が好投し完勝≫
完勝だった。勝因は越智の好投に尽きる。対法政戦では許した安打は二本だったが、そのいずれもが本塁打。不用意にストライクを取りにいったところを痛打されたものだ。
この試合は一変していた。低めにおちる変化球がよく決まり、立教打線に的を絞るスキを与えなかった。安打は2、3回の2死からの2本だけ。6回は二死後に死球の走者を出したが三度とも二塁を踏ませなかった。力みが消え、低めを丹念につく投球術を覚えたら、天王山になる対明治戦も楽しみになる。
打線も初回に立教の先発・三浦の乱調から先頭・田中の安打と3四球であっさりと先取点。二人目の上井に由田が左越えに二塁打するなど一挙5点。7回に米田の左本塁打。8回には3点を追加。大差をつけた。しかし、二回に無死二塁、6回の無死満塁をものにできず、打線に関しては一考を要するところだ。
野村監督も「打線がいまひとつ」というが、他校の監督がこれを聞いたら、「ぜいたくな悩みだ」と口を揃えるだろう。
(S27入学 増田 稔)
10月18日(土) 対 明治大学 一回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 早大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
| 明大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
○清水―坂本
<試合経過>
- [1回]
- (早大)田中一ゴロ、青木三振、鳥谷三振(明大)田中嗣二ゴロ、島内左前安打、西谷中飛、呉本二ゴロ(早0、明0)
- [2回]
- (早大)比嘉右越安打、武内投前犠打で比嘉二進、由田遊ゴロで比嘉三進、米田三内安打で比嘉生還、坂本右邪飛(明大)原島三振、斎藤早大捕手坂本のグラブにバットが当たりインターフェア、田中之三ゴロで斎藤二進、小林真二ゴロ(早1、明0)
- [3回]
- (早大)清水三振、田中遊内安打、青木遊ゴロで田中二封、鳥谷の三球目青木二盗、鳥谷四球、比嘉一飛(明大)佐藤賢一ゴロ、田中嗣四球、島内左飛、西谷左飛(早0、明0)
- [4回]
- (早大)武内二ゴロ、由田左前安打で二塁突くも憤死、米田四球、坂本三振(明大)呉本三ゴロ、原島中前二塁打、斎藤三ゴロ、田中之中飛(早0、明0)
- [5回]
- (早大)清水遊ゴロ、田中中越三塁打、青木二内安打で田中生還。鳥谷の一球目青木二盗、鳥谷三振、比嘉三振(明大)小林真左前安打、佐藤賢三振、田中嗣中飛、島内中前安打で小林真三進、西谷三振(早1、明0)
- [6回]
- (早大)武内二ゴロ、由田右前安打、米田三振、坂本三振(明大)呉本三振、原島三振、斎藤三振(早0、明0)
- [7回]
- (早大)清水捕邪飛、田中左越二塁打、青木遊飛、鳥谷三振(明大)田中之中前安打、小林真投前犠打、佐藤賢の代打大久保二ゴロで田中之三振、田中嗣三ゴロ(早0、明0)
- [8回]
- (早大)(明大投手牛田)比嘉三ゴロ、武内三振、由田三振(明大)島内中越二塁打、西谷三振、呉本左飛、原島三振(早0、明0)
- [9回]
- (早大)米田左中間二塁打(米田の代走前田将)坂本右前安打で前田三進、清水三振、田中の二球目前田将飛び出し憤死、その間に坂本二進。田中遊ゴロ(明大)斎藤左飛、田中之左越二塁打、小林真中飛、牛田の代打大森三振(早0、明0)
<戦評>
≪左腕・清水、無敵の14連勝≫
全勝対決、天王山の初戦で早大のエース清水は、被安打7、四球1、143球の完封劇を演じ、今季3勝目となった。通算では、14連勝とし、リーグ戦史上、前例のない好成績を続けている。
明大の先発は、三本柱ではなく、初先発の左の佐藤。春にも早大から勝っており、早大の左打線封じに起用されたものだ。案の定、早大打線は打ちあぐむ。2回に米田の三塁強しゅう打、5回に一塁強しゅう打で各1点をあげたのみ。終始、押し続けながら、後続がなく、野村監督をして「鳥谷がもうひとつで、援護が足りなかった。今日は清水につきる」といわせるほどの拙攻だった。
8回などは、無死一、三塁のあと、代走・前田が、サインを見誤り、飛び出すなどの大ミスも。このほか、喫した9三振のうち、6個が見逃し三振で、打撃陣の猛省をうながしたい。
文字通り救世主の清水は、毎回のように走者を許しながら、巧みな配球で連打を封じた。終盤、7、8回の無死安打も、牽制球を交え、走者を釘付けにしたのも、勝因につながった。なにか清水のピッチングを見ていると、昨年卒業した和田の配球にそっくりで、たのもしい限りだ。
(S27入学 酒井 敏明)
10月19日(日) 対 明治大学 二回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 明大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 早大 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | X | 10 |
○越智、宮本―坂本
<試合経過>
- [1回]
- (明大)島内三直、田中嗣四球、西谷遊ゴロで田中嗣二封、呉本遊ゴロで西谷二封(早大)田中右前安打、青木二邪飛、鳥谷一ゴロで田中二封、比嘉の左中間二塁打で鳥谷生還。武内四球、由田右翼線二塁打で比嘉、武内それぞれ生還。米田四球、坂本右前安打で由田生還、米田三進。越智二ゴロ(明0、早4)
- [2回]
- (明大)原島四球、渡邊二ゴロで原島二進、齋藤二ゴロで原島三進、小林真四球、岡本の代打大久保三振(早大)(明大投手木下)田中左翼線二塁打、青木四球、鳥谷中前安打で田中生還、青木二進。比嘉の一球目木下悪球で青木、鳥谷それぞれ進塁。比嘉右越二塁打で青木、鳥谷生還。(明大投手和田)武内三振、由田四球、米田二ゴロで由田二封の間に比嘉生還。坂本右前安打で米田三進、越智遊ゴロで坂本二封(明0、早4)
- [3回]
- (明大)島内中飛、田中嗣三振、西谷中前安打、呉本左飛(早大)田中中飛、青木一ゴロ、鳥谷四球、明大和田の牽制悪送球で鳥谷二進、比嘉左前安打で鳥谷三進、武内三振(明0、早0)
- [4回]
- (明大)原島左中間二塁打、渡邊中飛、齋藤遊ゴロで原島飛び出し憤死、小林真三振(早大)由田中飛、米田二内安打、坂本中飛、越智二ゴロ(明0、早0)
- [5回]
- (明大)和田の代打伊藤右直、島内三振、田中嗣右越ソロ本塁打、西谷中前安打、呉本右飛(早大)(明大の投手一場)田中一ゴロ、青木中飛、鳥谷中飛(明0、早0)
- [6回]
- (明大)(早大投手宮本)原島三振、渡邊の代打田中之遊ゴロ、齋藤三振(早大)比嘉三振、武内右越安打、由田三振、米田中前安打で武内三進、坂本の二球目一場悪投で由田生還、米田二進。坂本三振(明0、早1)
- [7回]
- (明大)小林真二ゴロ、一場の代打倉持遊内安打、島内三邪飛、田中嗣中前安打で倉持二進、西谷遊ゴロで田中嗣二封(早大)(明大投手佐藤賢)宮本三振、田中二ゴロ、青木三振(明0、早0)
- [8回]
- (明大)呉本三振、原島遊飛、田中之三振(早大)鳥谷右翼線二塁打、比嘉の右前安打で鳥谷生還。武内一ゴロで比嘉と併殺。由田左前安打、米田の三球目由田二盗、米田三振(明0、早1)
- [9回]
- (明大)齋藤中前安打、小林の代打山口晃遊ゴロで齋藤と併殺、佐藤の代打松下三振。(明0、早×)
<戦評>
≪天王山圧勝でV4マジック1≫
天王山は、京都府山崎にある。織田信長を倒した明智光秀軍と羽柴秀吉軍が、ポスト信長の座をかけて戦った古戦場だが、天下分け目の一戦は光秀が完敗して、「三日天下」の言葉を残した。
リーグ戦の天王山―早明第2戦は早大が10対1で連勝、初のV4にマジック1となった。1回に打者一巡の4点、2回も9人、4安打で4点。秋の天王山はあっけなく終ったが、勝負の分かれ目は明大の先発投手に尽きるのではないか。
明治のマウンドに上がった岡本を見て、ネット裏記者席に驚きの声が流れた。崖っ渕の明治が、なぜエース・一場を温存?したのか。5回から4番手として登板した一場は、自己最速を超える154㌔を連発して意地をみせたが、早稲田の野村監督は「岡本でくるかも、と思っていた」という。「秋の一場は内容がイマイチだった。一方岡本は球に力があったし、これまでの試合でも好投していたからね」。
明治ベンチが、いちるの望みを託した岡本はしかし、点火した早大打線に集中打をあび、1回で姿を消した。
火だるまの岡本を見て思い出したのは、リーグ戦前、野村監督がつぶやいた言葉だった。「うちの打線のカギは、左投手を打てるかどうかだ。特にポイントは明治の佐藤賢。左投手を打ち崩せたら、右は打てる」。
好調・岡本の速球も、前日、苦手の佐藤から勝って、左恐怖症から解放された強力打線には通じなかった。
(S34入学 生原 伸久)
11月1日(土) 対 慶應大学 一回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 早大 | 2 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | X | 7 |
○清水―坂本、浅木
<試合経過>
- [1回]
- (慶大)松田遊ゴロ、杉吉三ゴロ、池辺中飛(早大)田中右前安打、青木遊ゴロで田中二進、鳥谷右飛で田中三進、比嘉遊内安打で田中生還。武内の一球目武内右翼線二塁打で比嘉生還、由田三振(慶0、早0)
- [2回]
- (慶大)早川二ゴロ、中村右飛、岡崎三ゴロ(早大)米田二ゴロ、坂本中飛、清水三振(慶0、早0)
- [3回]
- (慶大)堤野三振、結城投ゴロ、小林基遊ゴロ(早大)田中左前安打、青木一前犠打で田中二進、鳥谷中前安打で田中生還、比嘉一ゴロで鳥谷二封、武内の二球目比嘉二盗、武内四球、由田遊ゴロ(慶0、早0)
- [4回]
- (慶大)松田右飛、杉吉投ゴロ、池辺中前安打、早川遊ゴロで池辺二封(早大)(慶大投手鴛海)米田四球、坂本一前犠打で米田二進、清水中飛、田中四球、青木三振(慶0、早0)
- [5回]
- (慶大)中村右越本塁打、岡崎右飛、堤野遊ゴロ、結城三ゴロ(早大)鳥谷左前安打、比嘉の三球目鳥谷二盗、比嘉四球、武内右前安打で鳥谷比嘉それぞれ進塁、(慶大投手日暮)由田左中間二塁打で鳥谷、比嘉、武内生還。米田の初球日暮悪球で由田三進、米田右犠飛で由田生還。坂本左邪飛、清水三振(慶1、早5)
- [6回]
- (慶大)日暮の代打田中雄三ゴロ、松田三ゴロ、杉吉捕邪飛(早大)(慶大投手参鍋)田中三ゴロ、青木三内安打、鳥谷の二球目青木二盗、鳥谷中直、比嘉四球、武内二ゴロ(慶0、早0)
- [7回]
- (慶大)池辺遊失、早川投内安打で池辺二進、中村三振、岡崎右飛で池辺三進、堤野遊ゴロで早川二封(早大)由田三振、米田三ゴロ、坂本三振(慶0、早0)
- [8回]
- (慶大)結城の代打仁科右前安打、参鍋の代打菊地一ゴロで仁科と併殺。松田遊飛(早大)(慶大投手小林康)清水四球、田中右前安打で清水三進、青木の二ゴロで田中一二塁間でタッチアウト、その間に清水本塁突くも憤死。鳥谷の四球目青木二盗、鳥谷三振(慶0、早0)
- [9回]
- (慶大)(早大左翼手成田)杉吉の代打安藤明三ゴロ、池辺一ゴロ、早川二ゴロ(慶0、早×)
<戦評>
≪早大史上初の4連覇達成≫
早慶両投手の立ち上がりで明暗を分けた。早大の清水は、先頭の松田に0-3までいった。あと、フルカウントから遊ゴロにしとめた。一方、慶大の小林基は、田中に右前打され、動揺した。二死後、比嘉、武内をカウントで追い込みながら、短長打のタイムリー。これで一気に早大に流れが傾いた。
早大打線は5回に大爆発した。鳥谷が口火を切り、なおも攻めつづけて無死満塁。慶大3人目の左の日暮に対し、左の由田が初球打ち。走者を一掃し、打点トップを決定付けた。このあたり、早大自慢の強力打線の積極的攻撃が実った、といえよう。
清水はすっかり自信を持っていた。左腕からの速球を武器に、カーブとチェンジアップを巧に駆使し、慶大打線を翻弄。中村の一発だけ、4安打の完投は、お見事につきた。唯一のピンチ、6回の無死一、二塁も、後続を釘付けにするなど、余裕すら感じさせた。通算15勝無敗。快挙といえよう。
試合後、野村監督は「運が良かった。いまとても幸せ」と語っていたが、運だけでは勝利はこない。ここまでのチーム作りに励んできた努力が実ったものであろう。あとはやはり早大史上初の10戦全勝V。対慶大戦10連勝を期待したい。
(S27年入学 酒井 敏明)
11月2日(日) 対 慶應大学 二回戦
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
| 早大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 |
| 慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 |
○越智、宮本―坂本 本塁打:坂本(2ラン)
<試合経過>
- [1回]
- (早大)田中右飛、青木宣遊ゴロ、鳥谷死球、比嘉三ゴロ(慶大)松田三振、杉吉一ゴロ、池辺三振(早0、慶0)
- [2回]
- (早大)武内中飛、由田投ゴロ、米田死球、坂本左越え本塁打で米田生還、越智三振(慶大)早川遊内野安打、中村右飛、岡崎の7球目ワイルド・ピッチで早川三進、岡崎遊ゴロ、堤野二飛(早2、慶0)
- [3回]
- (早大)田中左前安打、青木宣投前犠打で田中二進、鳥谷三邪飛、比嘉三振(慶大)結城二ゴロ、中根四球、松田三振、杉吉遊ゴロで中根二封(早0、慶0)
- [4回]
- (早大)武内一ゴロ、由田二ゴロ、米田左前安打、坂本三振(慶大)池辺左飛、早川三ゴロ、中村三振(早0、慶0)
- [5回]
- (早大)(慶大投手参鍋)越智遊ゴロ、田中三振、青木宣三内野安打、鳥谷右翼線二塁打で青木宣生還、比嘉三ゴロ(慶大)岡崎三振、堤野三振、結城三振(早1、慶0)
- [6回]
- (早大)武内四球、由田投前犠打で武内二進、米田一ゴロで武内三進、坂本遊ゴロ(慶大)参鍋の代打金森遊ゴロ、松田中越え二塁打、杉吉二飛、池辺遊飛(早0、慶0)
- [7回]
- (早大)(慶大投手清見)越智遊ゴロ、田中二ゴロ、青木宣三振(慶大)早川左翼線二塁打、中村投ゴロ、岡崎左前安打で早川生還、送球の間に岡崎二進、堤野四球、結城の代打仁科投内野安打で岡崎、堤野それぞれ進塁、清見の代打菊地左飛で三走岡崎本塁を狙うも憤死。(早0、慶1)
- [8回]
- (早大)(慶大投手小林康、三塁手仁科)鳥谷左中間二塁打、比嘉中飛で鳥谷三進、武内捕邪飛、由田右中間三塁打で鳥谷生還、米田二ゴロ(慶大)松田死球、杉吉の代打角屋右越え本塁打で松田生還(早大投手宮本)池辺遊ゴロ、早川三ゴロ、中村三振(早1、慶2)
- [9回]
- (早大)坂本遊ゴロ、宮本二ゴロ、田中中二塁打、青木宣三振(慶大)(早大左翼手成田)岡崎中前安打、堤野投前犠打で岡崎二進、岡崎の代走吉田、仁科遊ゴロ、小林康の代打田中雄三振(早0、慶0)
<戦評>
≪10戦全勝V・新エース・越智に「小宮山効果」≫
前日の早慶第1戦で、早大史上初の4連覇を達成した。この日も二回、坂本の2ラン1号で先行、五回には鳥谷のタイムリー二塁打で楽勝ペースだったが、絶好調の右腕・越智が七回につかまり、八回にも無死で2ランを浴びて1点差に追い上げられた。しかし、今季最も頼りになる新人ストッパー・宮本が後続をピタリと抑え、初の10戦全勝Vと対慶大10連勝で早慶戦100周年を飾った。
悲願のV4は決まったものの、第2戦も、首位打者をめぐる熱い闘いが展開された。慶大の早川が二回、内野安打したが、早大の米田は死球と左前安打でリード。しかし本命・鳥谷が五回と八回の連続二塁打で逆転し、2年生春の三冠王に続いて2度目の首位打者(打率・.412)に輝いた。
最終戦のマウンドに立った2年生の越智は、10連勝Vを背負って“負けられない”プレッシャーとの闘いだった。六回まで2安打7奪三振のベストピッチ。七回にスタミナ切れしたのは今後の課題だが、リキまず、「おとなしいフォーム」(野村監督)から、148キロのノビのよい速球を投げたのは大きな進歩だ。
春から投手陣を熱心に指導した元大リーガー・小宮山OBは、越智に「考えて投げること」を徹底的に教えた。
「打者の特長や欠点を見抜き、どこへどんな球を投げれば抑えられるかを考えて投げろ。そうすれば、結果としてコントロールもよくなる」という“ミスター・コントロール”の体験理論―小宮山効果で、4年生エース・清水の4勝を上回る5連勝の越智は、新エースの足場をしっかりと固めたようだ。
(S34年入学 生原伸久)
